藤田菜七子騎手、女性騎手初のJRA通算100勝達成

デビュー時から社会現象に

f:id:bishokujyu:20200427132928j:plain

 4月25日、1回福島競馬5日目の第1レース。ダート1150メートルの3歳未勝利戦をシルバージャック(牡3歳)が勝利。手綱を取った藤田菜七子騎手はこれが女性騎手としては初となるJRA通算100勝目の記念の勝利となった。

1997年8月9日生まれだからまだ22歳。2016年にJRAとしては久しぶりとなる女性ジョッキーとして注目を集める中、デビューした。その可愛らしいルックスもあいまって、たちまちお茶の間の人気者となった。当然、当時はまだ何一つ実績がないにもかかわらずカメラや記者に追いかけられた。彼女の一挙手一投足は競馬面、スポーツ面、スポーツニュースを飛び越し、社会面やワイドショーにまで取り上げられた。そのブームぶりに誰よりも驚いたのは当時まだ18歳だった彼女自身。中学を出て競馬学校に入り、いわば社会経験もほとんどない状態からいきなり大スターなみの扱いを受け、どう対処して良いのか戸惑った事だろう。

激安コンタクトレンズ通販アレッズ

 また、10月にはコパノキッキングに騎乗して大井の東京盃(Jpn2)で自身重賞初制覇を飾ると、同馬とのコンビでは12月にはカペラS(G3)を優勝。女性騎手として初となるJRA平地重賞制覇もマークした。

 この間、成績も年を追うごとに右肩上がり。デビュー年に6だった勝利数は昨年43まで伸び、武豊をして「本当に上手になった」と言わせるほど成長してみせた。

今春もサウジアラビア、そしてスペインから招待を受けていたのだが、残念ながら2月15日の小倉競馬で落馬して負傷。1ケ月以上に及ぶ休養を余儀なくされたため、海外遠征は実現しなかった。しかし、3月20日に復帰すると、冒頭で記した通り本日4月25日にJRAで通算100回目となる先頭でのゴールを切ってみせた。

ケイ素de酵素

彼女にとって今回の100勝達成は、今後、予想できるキャリアを思えばほんの序の口だろう。これからも怪我無く活躍し、G1勝利など、女性騎手未踏の地を切り拓いて行ってもらいたい。ちなみに今回100勝を達成した彼女は次のような声明を出した。

 「沢山の方々に助けていただき達成する事が出来ました。福島で初勝利を挙げた時は多くのお客さんに祝福してもらいましたが、今回は(新型コロナウイルスのせいで)お客さんのいない中での達成で少し寂しかったです」

 彼女が寂しがったのと同じように、この偉業達成を画面越しでしか見られない事に地団太を踏んだファンも日本中にいた事だろう。それでもコロナウイルス禍で沈みがちな世の中に、明るい話題を届けてくれて、喜んでいるファンもまた多くいるはずで、何を隠そうかく言う私もそうである。次なるメモリアル勝利の際は、是非、皆そろって競馬場でお祝い出来る状況が戻っている事を願いたい。